株式会社セガ -【SEGA CORPORATION】

DIVISION

開発事業部紹介

第4事業部
インタビュー

MEMBER PROFILE

副事業部長 木岡勝利

2000年入社。第4事業部 事業部長。
PC営業部(当時)にアルバイトとして入社、その後PCオンラインゲームの開発やプロデューサーを担当。株式会社セガネットワークに転籍し、事業部長就任。セガに合流後、現在の第4事業部の事業部長、執行役員に就任。

オンラインモバイルパブリッシング本部 
事業部長
長瀬健裕

2012年入社。第4事業部 副事業部長。
株式会社セガネットワークスの編成局(当時)に中途入社。以降、モバイルゲーム開発を担当。セガに合流後、第4事業部の副事業部長として、タイトル全体の運営サービス向上、海外市場の事業拡大を担う。

セガのIPを活かしてモバイルゲームをグローバルに展開!
第4事業部の挑戦に迫る

これまで数々のヒットゲームを生み出してきたセガ。それらのキャラクターは今でも世界中で愛されており、未だ大きなビジネスチャンスを秘めています。

そのようなセガの持つIP(キャラクターなどの知的財産)の可能性をグローバルで最大限引き出しているのが第4事業部。いかに海外で売れるゲームを作るのかを念頭に、モバイルゲームを戦略の軸としながら開発を進めています。

今回は事業部長の木岡勝利氏と副事業部長の長瀬健裕氏に、グローバルを相手にするとはどういうことなのか、どんなビジョンを持って開発をしているのか聞きました。

アルバイト入社から事業部長に

まずは木岡さんの経歴について聞かせてください。

木岡

私は2000年にアルバイトとして入社し、その後社員になりました。入社当初はPCオンラインゲームの開発やプロデューサーを担当しており、2013年にモバイルの事業部を別会社化(セガネットワークス)した際に部長に就任。その後、事業部長の経験を経て再びセガに合流した際、そのまま第4事業部の事業部長に就任しました。

なぜモバイルの事業部を別会社化し、また本社と統合したのでしょうか。

木岡

変化の早いモバイルゲーム市場に対応するためです。当時はソーシャルゲームをはじめとしたモバイルゲームの会社が台頭してきた時代で、セガも時代の流れに乗るためモバイル市場に参入しました。

ただし、変化の激しいモバイルゲーム市場に、従来のセガの開発・承認フローでは追いつけません。そこで、意思決定や稟議のスピードを上げるために別会社化したのです。

しかし、モバイル市場が成長していくにつれ、1タイトルの開発にかかる予算もどんどん増大していきます。最初は1タイトル1億円程度で開発していたものが、5億円、10億円と増えていき、会社のリソースも必要になってきました。そのような時代の流れに合わせて再び本社に合流することになりました。

長瀬さんの経歴についても聞かせてください。

長瀬

私は以前、外資系企業に勤めており、2012年にセガに転職しました。以後、モバイルゲームの開発を担当しており、直近は運営タイトルのサービス向上や海外市場への事業拡大に注力しています。

事業部のミッションとなる「GaaS」モデルのグローバル展開

第4事業部の役割について教えてください。

木岡

第4事業部はもともとセガネットワークスが担っていたモバイルゲームを中心に開発をしてきました。現在はモバイルゲームの開発ノウハウを活かしながら、セガが持っているIPを起点にグローバルに展開するのがミッションです。

会社としても過去の人気IPを活用しながら、その価値を最大限に高めていく「レジェンダリー戦略」を掲げており、私たちもその戦略に沿っています。過去のヒットタイトルをモバイルでグローバル展開しながら、より育てていくことを期待されているのです。

第4事業部を率いていく中で、特に意識している考え方などはありますか?

木岡

チーム内では「相互尊重、相互信頼」と常に言い続けています。かつてのゲーム業界は、一人の天才プロデューサーと、それを形にできる優秀なエンジニアがいれば、少人数でもヒットゲームを作れました。しかし、今は時代が違います。

先程も話に出たように、1タイトルあたりの開発予算も増えていますし、グローバルを見据えた開発をしていかなければなりません。特にセガが掲げている「GaaSモデル」でまだまだグローバルのシェアをとれていないので、チームのパフォーマンスを最大限活かしながら戦っていく必要があります。

そのためには、一人ひとりが自分の強みを活かしながら、チームとして戦っていく意識が欠かせません。

GaaSモデルについて教えてください。

長瀬

GaaSとは、Games as a Serviceの略で、ゲームのサービス化、つまり売り切りではなく継続的にアップデートを行いながらサービスを提供するゲームです。

耳慣れない言葉かもしれませんが、モバイルゲームに携わってきた方なら前提となる考えかと思います。モバイルゲームは、継続的にアップデートしていくものです。そのような考え方を、これまで売り切りだったコンシューマーゲームなどに、サービスモデルとして加えていくのがGaaSモデルです。

GaaSモデルになることで、ゲームの作り方も変わってくるのでしょうか?

長瀬

マーケット・イン的な考え方が、より求められるようになりました。もともとセガのゲーム作りというのはプロダクト・アウト的、つまり自分たちが作りたいものを作ってきました。売り切り型のモデルでは、そのやり方でもヒットタイトルを生み出せてきたのです。

しかし、サービスとして提供するとなると話は違います。顧客のニーズに応えながらゲームをアップデートしなければいけないので、より市場の変化に敏感にならなければいけません。そのため、昔と比べて市場調査の重要性は増してきました。

開発する際は、運営視点を初期段階から入れるようにし、お客様に面白さが伝わっているか意見を取り入れながら開発しています。

他社で活躍してきたプロデューサーの方がセガに転職してくると、その開発スタイルに驚かれることも多いです。

海外の売上比率を引き上げるため組織力を強化

グローバル展開の難しさについて教えてください。

長瀬

国・地域によってゲームの楽しみ方が違うため、それぞれの国民性や文化を考慮しながら展開しなければいけないことです。たとえば日本のモバイルゲームは、私たちのタイトルも含めて「ガチャ」が主流ですよね。しかし、国によっては「ガチャ」が禁止されていますし、そもそもデジタルデータを買う文化がない国もあります。

また、ユーザー数が違えばビジネスモデルの選択肢も変わります。たとえば、日本のゲーム人口では数万円課金するようなヘビーユーザーがいなければ成り立たないゲームも、人口の多い国なら戦い方の幅が広がります。仮に1ユーザーが数百円しか課金しなくても、多くのユーザーを集められれば十分ビジネスが成り立つからです。

単に言語を変えるだけでなく、国の文化に合わせてビジネスモデルから遊び方まで戦略的に練っていく必要があるのです。

グローバルで戦っていくにあたって、セガならではの強みはありますか?

木岡

一つは強いIPを持っていること。セガのキャラクターは、日本だけではなく、海外でも根強い人気があります。アメリカでソニックが実写映画化されたのは記憶に新しいですよね。

また、これまでグローバルでチャレンジしてきた経験も私たちの武器です。大手のゲーム会社だからこそ、これまで歴史の中で何度もグローバルにチャレンジしては失敗を繰り返してきました。その失敗を糧に戦っていけるのが、セガならではの強みだと思います。

グローバル展開における目標も聞かせてください。

木岡

現在、第4事業部全体のグローバルの売上比率を、数年以内に5倍に拡大したいと思います。様々な工夫は必要ですが、決して無謀な挑戦だとは思っていません。

実はユーザーの比率は日本よりも海外の方が多いからです。つまり、これまで主戦場にしてきた日本に比べて、海外ではマネタイズがうまくいっていないのが課題になっているということ。すでにマネタイズの戦略も練っているので、これからしっかりと収益化していきたいと思います。

グローバル展開するにあたって、組織の特徴などがあれば教えてください。

長瀬

組織も多国籍化してきており、今後も外国人の採用は強化していくつもりです。英語教育にも力を入れているため、これから社内にもグローバル人財が増えていきます。もちろん、英語が話せなくても活躍できるため、日本語しか話せない方も安心してください。

また、第4事業部の特徴として、セガネットワークス時代から中途採用を行ってきており、私のように転職してきた人間も多いので、セガ社内に留まらず広いノウハウを持っているのも特徴ですね。今後も組織を強化するため、採用も積極的に行っていきます。

いくつになってもチャレンジしながら成長したい人財を募集

組織を強化するにあたり、どのような人財を求めているかも聞かせてください。

木岡

グローバルに興味がある方にはぜひ来ていただきたいですね。単に外国語が喋れるというだけではなく、例えば海外でどんなものが流行っているのか、いち早くチェックしているような方です。そのような知識がグローバルでゲームを展開する際にも活きてくるので。

長瀬

また、大きなチャレンジをしてみたい方にも、ぜひセガに興味を持ってほしいです。ゲーム会社は数多くありますが、モバイルゲームしか作ってない会社も少なくありません。セガの第4事業部なら、モバイルを軸にしつつもコンシューマーゲームなど様々なチャレンジが可能です。今の会社ではできることが限られていて、思うようにチャレンジできない方にもセガがおすすめですね。

どのような方ならセガで活躍できそうでしょうか。

長瀬

チームの力を最大限活用できる方です。セガは大手企業だからこそ、社内には様々なノウハウやスキルを持った人がいます。なんでも自分でこなそうとするよりも、そのように周りの人の力をうまく借りて仕事ができる人は、成果を上げている印象がありますね。

逆に言えば、自分自身も誰かに頼られるスペシャリストであることも求められます。そういう意味では、なんでも中途半端にできるオールラウンダーより、チームプレーを念頭に自分の強みを持っている方が組織には向いていると思います。

セガで働く面白さについても聞かせてください。

木岡

チャレンジがしやすい、つまりは成長しやすい環境だと思います。仮にチャレンジして失敗しても、それを咎める人もいませんし「失敗を次につなげよう」という学びの姿勢が基本スタンスです。もちろん、私自身もこれまでたくさん失敗してきましたが、失敗によってキャリアに傷がつくことはありません。

もちろん、成長したい方なら経験豊富な方も大歓迎です。私や長瀬も日々新しい発見がありますし、自分たちも学ばなければ時代についていけません。他社で活躍してからセガに転職してきた人でも「すごい学びがあった」と口にするので、今の会社で成長の限界を感じた方にはぜひ来てほしいと思います。

最後にセガに興味を持った方にメッセージをお願いします。

長瀬

新卒でも中途でも、セガにはしっかり人を育てる文化や制度があるので、安心して応募してほしいですね。リソースのない会社では、新しく入った人財を育てたり、オンボーディングする余裕がないケースも多く、自分の力を発揮できずに離職してしまう話もよく聞きます。セガなら、大手企業ならではの教育環境があるので、自分の力を発揮しながら成長できるはずです。

また、スタートアップのようにゲーム事業から方向転換することがないのも安心ですね。時代の流れに合わせてゲームを進化させていくことはあっても、他の事業に変わってしまうことはないので、腰を据えてゲームを作りたい方はぜひ応募してください。


※本記事は、2023年10月に行ったインタビュー内容です。