世界的な大ヒットを目指す
「SuperGame」の開発を進めるセガ第3事業部
オンライン型で世界的な大ヒットを狙ったAAA(トリプルエー)ランクのタイトルの開発となる「SuperGame」。
①マルチプラットフォーム、②グローバル多言語展開、③世界同時発売、④AAAタイトルをキーワードとする世界的な大ヒットを狙ったゲームの開発を進めています。
そんな「SuperGame」を開発しているのが、セガの第3事業部。「SuperGame」に限らず、様々なゲームタイトルをマルチデバイスで開発、運営しています。
今回は事業部長の木村裕也氏、副事業部長の吉田一馬氏、部長の松波進也氏に、第3事業部の特徴やどんな方が向いているのかを聞きました。ゲーム業界に興味のある方はぜひ参考にしてください。
入社の経緯にこだわらない実力主義世界
まずはそれぞれの経歴について教えてください。
木村
私はセガにアルバイトとして入社し、その後契約社員を経て正社員になりました。元々ゲーム業界は未経験だったので、入社当初は企画アシスタントをしながら、ゲーム作りのノウハウを身に付けていきましたね。
当時は『ファンタシースターオンライン(PSO)』の運営チームで、配信クエストの制作などを担当しておりまして、それから20年に渡って同シリーズの制作に携わっており、現在は『PSO2 ニュージェネシス』のシリーズプロデューサーをしています。今年から第3事業部の事業部長も担っており、ゲーム作りだけでなく事業部全体のビジネスを見るのが仕事です。
アルバイトからでも事業部長まで上がっていけるんですね。
木村
セガはいい意味で実力主義なので、日々頑張って、そのときどきでチャンスを掴んでいけばアルバイトからでもキャリアアップできます。大企業でありながら、新卒プロパー文化はありませんし、たとえば我々の第3事業部は、マネジメント層の半分以上はアルバイトや中途入社出身の方が占めていますね。
その文化は今も変わらないので、これから入社する方も、実力を付けていくことで十分にキャリアアップできると思います。
吉田さんの経歴も聞かせてください。
吉田
私は大学を卒業して国産新車ディーラ―で営業に6年従事しました。その後、オンラインゲームが好きだったこともあり中堅のゲーム会社に転職。6年働きました。そんな時にセガが『PSO2』を立ち上げるために社員を募集していたので、ゲームマスターのチームマネージャーとして参画しました。
セガへの入社後は、当時モバイルゲームを開発していた「セガネットワークス」に転籍した後、再びセガに戻って現在は第3事業部の副事業部長をしながら、モバイル開発の部長、『MJモバイル』のプロデューサーも兼任しています。
松波さんの経歴はいかがでしょうか?
松波
私は大学を卒業してオンラインゲームを作りたくて、セガに入社しました。最初はソニックチームでアクションゲームを作っていたのですが、途中から『PSO』の開発にも携わるようになって。
入社当初からエンジニアリングを担当してきて、現在は第3事業部でエンジニアのマネジメントとテクニカルディレクターとして技術全般を管掌しています。
世界同時展開でヒット作を目指す第3事業部のミッション
第3事業部がどのような事業部なのか教えてください。
木村
まず、第3事業部が担当しているのがGaaS(Game as a Service)というモデルです。サービスとしてゲームを提供するという概念で、売り切り型のゲームとは違い、リリース後も日々アップデートや運営しながら収益をあげていく形になります。
そして、第3事業部はあらゆるプラットフォームにゲームを提供しています。モバイルゲームはもちろん、コンシューマーゲームやPCゲーム、アーケードゲームなど、幅広い経験を積める可能性があるのが特徴です。
加えて、グローバルに展開しているタイトルも多々扱っているため、国・地域やプラットフォームを組み合わせるとセガ内の他の事業部と比べても仕事の幅が広い事業部と言えます。また、クロスプラットフォームでオンラインタイトルを開発、運営できる環境は、国内全体を見てもそう多くないと思います。
また、新たな挑戦として「SuperGame」を開発しているのも大きな特徴ですね。
「SuperGame」とはどのようなものでしょうか。
吉田
全世界で同時に展開するAAA(トリプルエー)ランクのタイトルのことで、現在複数のタイトルが同時に開発中です。これまでは日本でヒットしたゲームを海外にカルチャライズして展開してきましたが、「SuperGame」は初期から同時に展開するからこそコミュニティなども築きやすくなります。
日本でヒットしたタイトルを世界に持っていくのと、世界同時に展開するのは違うのでしょうか?
木村
日本でヒットしたタイトルを世界に持っていくと、どうしても日本ユーザー向けの特徴を引きずってしまい、各国の文化にフィットしきれないんです。そのため、グローバルで大きなヒットを創出しづらいのが課題でした。
一方で、最初からグローバルを想定したゲーム作りは難易度も高くなります。たとえば日本では当たり前の「ガチャ」が、国によっては法律で禁止されていたりします。
法律だけでなく、国民性や流行、倫理観、好みまで把握した上で開発しなければならないため、日本だけでヒットさせるのに比べて何倍も難しくなるのです。とはいえ、すべてを気にしてコンサバに考えているだけでは面白いゲームを作れないため、ときには世の中に受け入れられるギリギリを攻めて、新しいものを生む挑戦も必要です。
それは非常に難しいのと同時に、これまでにないやりがいのあるチャレンジですね。
プロフェッショナルたちがチャレンジを続ける第3事業部
第3事業部の組織についても教えてください。
松波
第3事業部には全体で600名ほど在籍していて、幅広い技術を持っている人財が多いのが特徴です。特に第3事業部は「SuperGame」を作るために他部署から移ってきた人も多いため、多種多様な人財が揃っています。
何か技術やビジネスについてわからないことがあっても、大抵のことは事業部内で解決できます。
また、現在のマネジメント層はプレイングマネージャーが多く、現場の方に寄り添ってマネジメントしているので、現場の納得度は高いと思います。
木村
マーケティング感覚を持っている人が多いのも組織の特徴ですね。サービスとしてゲームを提供し続けていくには市場をしっかり把握しなければなりません。
そのため、ゲームを作るプロデューサーにもマーケティング思考が求められるのです。
吉田
ゲーム作りに対する熱量は、比較的高い事業部だと思います。第3事業部では半年に一回ほど、みんなで一斉に企画を出す催し「原案甲子園」があるのですが、主体的に取り組んでいる人が多いように感じます。
「いつか自分がIPを作ってやる」と強く思っている人も多くて。事業部としても、そういう人たちのアイデアをしっかり形にしようとしているので、チャンスが多い事業部と言えます。
最近、チャレンジして何かが変わったという事例などはありますか。
吉田
ゲームのアイデアではありませんが、たとえば在宅勤務になってから、入社3年目のスタッフにバーチャルオフィスを提案されて一部のチームに試験的に導入しました。社歴に関係なく、いいものは取り入れていきたいと思いますし、慣例に縛られない組織にしたいと思っています。
セガには10年以上続くGaaSタイトルがいくつもありますが、10年間同じことを繰り返しているわけではありません。常に新しいことにチャレンジを続けてきたからこそ、タイトルは長続きしています。
タイトルが長続きしていることこそが、チャレンジしやすい環境の象徴です。
幅広い分野で挑戦したい好奇心旺盛な人財を歓迎
第3事業部として、どのような人財を求めているのか教えてください。
吉田
お客様目線、マーケティングの視点を持っている方です。木村が先程も言ったように、サービスとしてのゲームを作るにはマーケティング思考が欠かせません。特に今はトレンドの消費も早く、何が流行るかわからない中で、5年、10年と楽しんでもらえるゲームを作る必要があります。そのためには、目先の流行を追うだけでなく、お客様に本質的に求められているものを読み解きながらゲームを作る視点が欠かせないでしょう。
それはプロデューサーだけでなく、開発者も同じです。単に言われたものを開発するだけでなく、どうしたらまた遊びたくなるのか、考えながら開発できる方だと嬉しいですね。これまでモバイルやオンラインゲームの開発に携わってきた方であれば、少なからずそのような視点を持っているのではないでしょうか。
そのような方たちにとって、セガで働く面白さはありますか?
吉田
チャレンジできるチャンスが多いのは魅力だと思います。セガは会社の規模が大きいので、スピードが遅い印象があるかもしれませんが、実際はそのようなことはありません。小さな会社から転職してきた人も、同じようなスピード感でアイデアを実現できると思います。
なおかつ、セガはリソースが整っているので、企画が通った後のスピードは中小企業に負けません。営業の窓口や海外展開の知見もあるので、アイデアをスムーズに実行できるはずです。
エンジニアとしては、どのような人財を求めているか教えてください。
松波
成長意欲のあるエンジニアの方には、ぜひセガに興味を持って欲しいと思います。セガには幅広い技術を持った方がいて、幅広い開発に携わることができるので、他にはない成長ができると思います。
だからこそ、今のメンバーたちには、そのようなプレッシャーの中で仕事をしてほしくありません。時間があればいいゲームができるわけではありませんが、合理的に納得できるスケジュールを設けるようにしています。
また、コミュニケーションを重視しているエンジニアもセガにマッチすると思いますね。チームでの開発を重視しているので、自分の世界にこもって開発するよりも、周りを巻き込みながら開発できる方はすぐに活躍できるのではないでしょうか。
木村さんはいかがでしょうか?
木村
ご自身のキャリアプランをしっかり持っている方と一緒に働きたいと思っています。将来の夢を持っていて、それを実現するためにしっかりと、努力や実績を積み重ねられる方です。
もちろん、入社してすぐに希望を叶えられるとは限りません。まずはこれまでの経験を活かした業務についてもらい即戦力として活躍してもらいたいですが、将来的には違った経験を積み、希望を叶えられるようにキャリアマップを描いていきたいと思います。私たちとしても、スタッフそれぞれに気持ちよく働いてもらいたいと思っているので、できる限りの調整はしていきます。
特に今のゲーム業界の20~30代の方は、モバイルゲームにしか携わったことがない方も少なくないかと思いますが、他のプラットフォームでもゲームを作りたいなど、新しいチャレンジをしたい方はぜひ応募してほしいですね。
グローバル展開を軸にしていますが、英語が必須かどうかも聞かせてください。
木村
英語力は必須ではありません。ただし、セガでは、希望者がオンラインの英会話レッスンを無料で受けられる制度などもあるので、これから英語を学びたい方には良い環境だと思います。もちろん、英語が話せなくても通訳などを使ってグローバルな案件に携われるので、安心してください。
英語が話せればそれだけキャリアの可能性は広がりますが、英語が話せなくても十分に活躍できるので、あまり気にしなくても大丈夫だと思います。
最後に、セガに興味を持った方にメッセージをお願いします。
吉田
セガ、特に第3事業部ならどんなことにもチャレンジできますし、タイトル間のジョブローテーションもしているので、どんなキャリアでも描けると思います。モバイルはもちろん、アーケードやPCのゲームも開発しているのは第3事業部だけなので、転職しなくても様々な経験ができるのは大きな魅力です。
これだけ幅広くチャレンジできる環境が整っている会社は、他にそうないと思うので、好奇心旺盛な方はぜひ話を聞きに来てほしいですね。
木村
セガには「SuperGame」をはじめ、数百名規模のプロジェクトがいくつも動いています。これだけ大規模なプロジェクトを経験できる会社というのは、国内ではそうありません。
また、それだけ大規模でありながら、やる気と実力さえあれば仕事の幅が広がりキャリアアップしやすいのもセガの魅力です。人数が多いからと言ってポジションが詰まっているということはなく、成果さえ出せば、それに見合ったポジションや待遇を得ている人は大勢います。プロパーかどうか関係なく、実力や成果をしっかり評価してもらえるので、大規模なプロジェクトで大きく活躍したい方はぜひ応募してほしいと思います。
※本記事は、2023年10月に行ったインタビュー内容です。