2018年4月にスマートフォン向け新作『プロサッカークラブをつくろう! ロード・トゥ・ワールド』(以下サカつくRTW)を配信開始。
『プロサッカークラブをつくろう!(通称 「サカつく」)』シリーズの面白さをさらに進化させたプロジェクトメンバーに話を聞いた。
※<プロサッカークラブをつくろう!とは>
『プロサッカークラブをつくろう!(通称 「サカつく」)』は、サッカークラブの代表に就任し、クラブ運営や試合采配などを行いながら世界最強をめざすサッカークラブ運営シミュレーションゲームです。
1996年2月にセガサターンで第1作目が登場して以降、さまざまなプラットフォームでシリーズ作品が発売され、人気シリーズへと成長しています。
スマートフォン向けタイトル『サカつくシュート』が今回パワーアップをして、完全新作として「サカつくRTW」がリリースされました。開発に至った経緯やそのときの気持ちを教えてください。
ユーザーから、「サカつく」らしい遊びが求められたことがきっかけとなり、本格的なものを別のタイトルで制作することとなりました。
コンシューマゲームの「サカつく」にどれだけ近づけられるか、いちファンとしても失敗できないというプレッシャーがあり、構想には1年ほど時間をかけましたね。
そうですね。「サカつく」に関われる嬉しさと同時に、コンシューマゲームをどのようにスマートフォンゲームとして作り込むかの難しさを感じました。やはり、コンシューマゲームとスマートフォンゲームでは、まったく仕組みが違ってくるので、ゲームバランスも変わってきます。バランスが変わるのであれば、遊び方も変えていく必要がありますしね。
開発チームは何名くらいで構成されているのでしょうか。コンシューマゲーム開発時との違いを教えてください。
今は、プランナー、プログラマ、デザイナーなど、合わせて40人以上で開発をしています。
スマートフォンゲームだと初期の開発段階から、リリース後の運営段階へと移る中で、人員構成が変わってきます。開発初期からどんどん増えていって、運営段階になって少し落ち着いてきます。コンシューマゲームの開発では運営メンバーはいませんので、規模や人員構成は全然違ってきますね。
具体的に説明すると、初めのコンセプトや概要を固めていく段階までは少人数で進めて、いざゲームのデータ作成をするという段階で、一気に人を増やして作り込みます。
運営シフトに入るといったん人数は落ち着くのですが、分析・マーケティングが必要になってくるので、新たにプロジェクトに関わってくる人が増えます。
今は、分析・マーケティング担当がだいたい12〜13名ほどですね。
今作の「サカつく」チームはどんな雰囲気でしょうか?
若手からベテラン、育児短時間勤務で働く人など様々なスタッフが集まっており、多様性のあるチームですね。若手は積極的に提案しますし、それをコンシューマやアミューズメントなどの開発経験を積んできたベテランがしっかり支えています。
サッカーや野球などスポーツ好きなメンバーが多いのもチームの特徴です。
私はこのチームに途中から加入しましたが、年齢・職位に関係なく、割と言いたいことが言えるチームであることに感心し驚きました。何でも言いやすい文化があるのは良い点だと思います。
思ったことを言いやすいチームであると同時に、メンバーもしっかり納得したうえで動く文化ですから、根拠・目的は丁寧に説明するように心がけています。
チーム作りで大切にしている点はありますか?
各自が持てる力を発揮することを一番に考えています。それには、まず本音を引き出すことです。チーム内での目線を合わせ、共通理解を持つことを大切にしています。
私は、現場の意向をフラットに汲み上げることを大事にしています。現場を重視するということですね。
それぞれ担当されているプロジェクトのパートでの業務の進め方やポイントをお聞かせください。
開発で大切にしているポイントは、目的と意図を明確にすることです。そして、目的と意図をどのように理解してもらうかが非常に大事なので、できる限り具体的に説明するようにしています。
運営は、何か起きたときの対処の仕方やスキルが必要であると同時に、実行に移すまでのスピード感が大事になってきます。
また、スマホゲームは継続していくものなので、お客様の動向を分析し、いかにその意向に寄せるかも重要ですね。幅広く物事を見ることが要求されます。
私の役割は、お客様の動向を汲み取りつつ方向性を決めていくことです。現場を巻き込んで、しっかり答えを出せるかどうか。開発とあわせてマーケティングチームも一緒に動きますので、露出面でもどれだけの人に知ってもらえるかというところを重視しています。
自分のパートだと「プロジェクトを成功させること」がミッションとなります。評価はお客様と会社とスタッフの3つの軸で形成されるものだと思うので、お客様や周囲からコンセンサスを得られるように心がけています。
新入社員の育成では、どのようなサポート体制をとっていますか?
会社の制度として、新入社員1人1人に教育係をつけて、しっかりサポートしていくという制度があります。われわれのプロジェクトでは、リーダークラスが担当として新人につき、指導しています。
新入社員にも事業部やプロジェクトなどのさまざまな情報を積極的に共有し、早く仕事や環境に慣れてもらうように配慮しています。
できそうな業務はどんどん1人でもやってもらっています。1年目は初めてのことも多く、いろいろ質問してくることが多いので、逆にこちらが気付きを得ることもあってありがたいです。
今はプロジェクトに新入社員が2人ほどいるのですが、毎週、毎月、違う仕事をお願いするので、「こんなことができるようになりました」「こんな発見がありました」というように、自分たちの成長を楽しんでいますね。
そうですね。運営としても、3か月に1回アップデートしているので、そのたびごとに任せる仕事が違ってきますから、変化を楽しんでもらえているかなと思っています。
インターンシップについて教えてください。
実際のゲーム開発の仕事内容やゲーム開発の面白さを体感してもらう場として毎年実施しています。職種別に実施しておりますので、興味のある方にはぜひ参加してもらいたいです。
プランナー職向けであれば、「サカつく」はどんなことを意識して作っているかということを疑似体験ができたり、プログラマ職向けであれば、現場で実際のプログラムをいじってみることができるなど職種に応じたインターンを開催しています。
どんな人がゲーム開発やセガに向いていると思いますか?
2つあると思います。1つはお客様の心に刺さるものを追求し続けることができるゲーム愛を持った人。2つ目はコミュニケーション能力がある人。
自分が考えたことを相手に正確に伝えることができないと、意図したものはでき上がりません。伝える力があって、初めてみんなに動いてもらえるので、特にプランナーはコミュニケーション能力が重要だと思います。
運営では、日頃いろんなものにアンテナを立てている人が力を発揮できると思います。ちょっとしたアイデアでゲーム内イベントが生まれたりするので。
また、ゲーム開発だけではなく、さまざまな経験がある人も向いていますね。実は、運営メンバーには、コンサルタントや営業などの業務経験がある人もいます。幅広く物事を見ることが必要とされるので、他業界・他業種での経験も活かせると思います。
どうしたらお客様に喜んでもらえるのか、楽しんでもらえるのか、どこで困っているのか、同じ気持ちになって考えられる人が向いていると思いますね。
どんな人に入社して欲しいと思いますか?
まず1つは、物を作る喜びが持てる人。創意工夫の機会が多い仕事なので、その点をどれだけ喜びとして実感できるかですね。自ら主体的に動く原動力にもなります。
もう1つは、世の中の変化に適応して、最適なものを形にできる人ですね。そのために自分を磨いていける人であれば、なお良いと思います。
セガに入社を検討している方々にメッセージをお願いします。
私は中途入社ですが、1年目から多くのことに触れる機会をたくさん与えてもらいました。成長の多い土壌だと感じています。新卒・中途を問わず早いタイミングでリーダーシップを発揮できるチャンスが巡ってきます。1年たったらこれだけ成長したということが実感できる土壌がありますから、成長意欲の高い方にはおすすめの開発環境ですね。ぜひ検討してみてください。一緒に開発できることを楽しみにしております!
私は、前職では営業経験がありました。運営業務については、他業種の経験も活かせる職種だと思います。
専門的に突き詰めている人もいれば、そうではなく全体を見ている人もいる、という多種多様な環境です。職種の区別なくどんどん意見が言える環境で、その意見をチーム全体で汲み取り反映していくという会社です。
セガは老舗ゲーム会社としてカルチャーがしっかりしつつも堅苦しさがなく、年齢に関係なく意見を言える雰囲気です。自分のアイデアを形にしたいという熱い想いをお持ちの方、ぜひセガで私たちと一緒にゲームをつくりましょう!